2022-05-16
Y師の誕生日ということで聖地巡礼、某町へ行こうと思ったがある動物園のあるM町へ。
某町へ行ってもどうしようもないのですし、うっかり本人や関係者に会ってもお互いに困るだろう。相手に対して敬意があればストーカーじみた迷惑行為は避けるべきだ。
Y師がどんなところで生活をしているのか気になるし、図書館へ行って衛生(?)確認をしてみたかったが、後ほどその町の方向に降りて逆側との差に驚いたと同時にわざわざ図書館へ行って確認する必要もないことは分かった。
雨。分かっていたが面倒だな、行くのやめるッピか?どうするッピかな?別にY師の誕生日だからって行く意味ないッピよな…。 でもこういう口実がないと行かないッピな。そもそも行っても行かなくてもいいッピな…。雨降ってるし微妙に寒いしな〜やめるッピ、交通費も時間も勿体ないッピ。でもY師を慕う者として何もしないのは不義理ッピな〜でも慕っているからってわざわざ物理的に近づく必要はないし、むしろそういうのは迷惑というか失礼ッピな…やめるッピ……ん〜、行くッピ!
風が強くて傘をさすのも困難な天候であればやめただろう。でもいつかは行かなければならないと感じていた。なぜなら
ある者がこのようなツイートをしていて なるほどそういう見解もあるかと思い、1度は行かないといけないなと思ったからである。
結論からいうと30すぎてT動物園へ行ったことがなくても婚活市場において何の影響もないし、行ったことがあるからといって有利になることもないだろう。
このツイート発信者においては重要なことなのかもしれないが。
(※T動物園関係者、また30過ぎてもT動物園へ1度も行ったことない異常独身男性の皆様へ、この者はふざけたツイートをする傾向があるので不問にしてあげてください。)
そんなわけでT動物公園へ向かう。
途中何度かめんどくさいし、やっぱり帰ろうかなとか思ってしまった。
外出はストレスが多い。
私は公共交通機関が苦手だ。知らない人が前後左右にいるのがとてもストレスに感じる。
一時期パニック障害のような症状を患っていた時があり、その時期はほんの数分でさえ気分が悪くなった。まぁ、そゅこともぁるってことで。
なんとかT動物園の最寄り駅へ。
改札を抜けるとどこからか甘い匂い。駅構内に色々店がある。もっと何もないところだと思っていたが綺麗なところだ。
西口(幻想を崩さなかった方)へ。
綺麗な建物と広々とした歩道、車道に驚く。駐輪場もラックつきで数多くあり、駐車場もある。
後ほどその感心は東口という現実によって冷めるのだが。
T動物園は駅から少し遠いということは事前に分かっていたものの、庭付き戸建てや店やよく分からない公共施設?を横目にとぼとぼ歩きながら向かう。バスやタクシーをつかうほどではないけど近いとは言えない。
動物からしたら自分らの生活域の近くに鉄の塊が動いたり駅や電話発車時の音、踏切の音やヒトの行き交う動きや音はストレスだろう。だから遠くにあるのは仕方のないことだ。
なんでもかんでもヒトを主体に考えてはいけない。
園までの道が怪しかったが卑しい守銭奴じみた駐車場、獣くささのおかげ迷うことなく到着。
スピーカーから奇怪的な音楽が流れている。
この園のBGMなのだろうか。音のレベルがファミコンだし、バトルトードっぽくて面白かった。
平日の昼間、それも雨天ということでヒトは少ない。
券売窓口に戸惑う。もっと窓口と入口、出口を明確にした方がいい気がする。
私立であることや遊具もあることから入場料は高め。
T動物園へ、初入場。
入ってすぐにレトロな機械とゲームセンターがある。ちょっとおかしいと思う。
あえてT動物園と称しているが正確には動物園ではない。だから動物園まで少し遠い。
ヒトはほとんどいない。田舎くさい若い番いが数組いる。
1人で来ているのは私だけのようだ。
寂れたアトラクション、客のいない土産屋、飲食店、各所から流れてくるバトルトードのようなBGM。
創作上の死後の世界のようだ。
不思議とさっきからA社の自販機ばかりだったが私立だからそういうことだろう。ここの株式情報を確認していない。あのピンクのエナジードリンク、ここに来てまで飲むやつがいるのだろうか。
獣くささが強くなり、いよいよ動物エリアへ。奇声が聞こえるがヒトが叫んでいるのかヒトではない他の動物が発している声か分からない。
ホワイトタイガーはこちらです、とホワイトタイガー以外の動物の前に看板。
それではそこの動物に失礼ではないか?と思いつつ、心の中では早くホワイトタイガー会いてえと思っていた。
ホワイトタイガーと会うことに抵抗があった。既に会っていたような気もするし、1度も見た事がなかったような気もする。
私がどうとかではなく、ホワイトタイガーが私を見て興奮するのではないかと考えていたからだ。
私とホワイトタイガーはおそらく同類だ。
私がホワイトタイガーといっても過言ではない。
何も起きなかった。
ホワイトタイガーのみならず彼らは私に全く反応しなかった。私が弱くなったのか。いや、彼らは檻の中に閉じ込められ、ヒトに管理されて野生を忘れてしまったのだ。
なぁ、そうだろ?
果たしてそれは生きているといえるのだろうか。
私に背を向けて寝たフリをしていていいのか?
サバンナでもそうやれるのか??
ふん。
そうだ、私は動物園が好きではない。
動物は好きだ。だからこそヒトによって支配、管理され、資本主義の商品として檻の中に陳列させられている彼らのことを憐れに思う。
生きるとは何か?自由とは何か?
ヒトの全くいない寂れた動物園で奇怪なBGMを聞きながら動いているのか動いていないのかも分からない観覧車を見ながら考える。
お前らはそれで生きているといえるのか?
自らに問う。お前はそれで生きているといえるのか?
ヒトによってつくられた虚構。
全部、嘘だ。ここに本物なんて無い。
アルバイト募集の張り紙。ここで働くと楽しい?これも嘘だ。
嘘ばかりだ。獣くささだけが本物だ。いや、この異臭すらも嘘だ。
ベンチは雨で濡れて座れず、ただただ虚構の中をひたすら歩き続ける。疲れた。早く帰りたい。
全く楽しくなんかない。お前らもそうだろ?
でも私は知っている。
ここに入場する前から私たちは檻の中にいることを。
盗んだバイクで走り出して窓ガラスを割ったって、履歴書もスーツも全部燃やして手作りのボートを太平洋に浮かべたら、自由になれるのか?
運命は透明 と君は言った。
私は運命も遺伝子も全部嫌いだし、そんな言葉を都合よくつかいたくない。
2022-05-16